日本語学科では、「東川町をもっと知りたい」との要望に応え、冬休みが終わり授業に少し余裕のできる期間を利用して、特別講義(全5回)を開講しています。
日本語学科では、3月に卒業する11期生、12期生を対象に、東川町のことを掘り下げる特別講義を行っています。外国人留学生に東川町での楽しい思い出をたくさん作ってもらおうと例年は遠足、施設訪問などを実施してきましたが、今期は新型コロナウイルス感染防止対策を徹底したため体験が全て中止となりました。そこで、東川町の魅力を掘り下げる特別講義をすることになりました。
見て、聞いて、体感しながら知ってもらおうと無声映画やDVD、ユーチューブを織り交ぜて進めています。歴史では、出征した兵士の家にお年寄り、女性らが援農に出向き、馬を曳いて代かきをしたり、タコ足と呼ばれた道具で種もみを蒔いたり、貴重な映像で昔の農作業を紹介しました。東川は村時代にいち早く撮影機材を購入し、役場職員の故飛彈野数右衛門さんが撮影を担当して数多くの写真、無声映画を町に遺しています。
他にも65年以上前に冬山造材をテーマにした無声映画『山の幸』と、カラーの大雪山観光無声映画『山は呼ぶ』を製作しています。『山の幸』では、雪の急斜面を馬が原木を引っ張るバチバチという危険な作業が映し出され、『山は呼ぶ』では、旭岳温泉へ向かう悪路をボンネットバスが大揺れしながら向かうシーンなどがあります。
大雪山を知る講義では東川町が作ったDVD『大雪山旭岳ができるまで』などを上映し、コンピューターグラフィックで再現された巨大な噴火の繰り返しや、柱状節理が出来ていく過程を学びました。
写真の町宣言や写真甲子園の開催については、町が作ったユーチューブ映像や、菅原浩志監督の映画『写真甲子園 0.5秒の夏』の予告編を見ました。留学生にとって興味深い『高校生国際交流写真フェスティバル』は昨年、オンライン開催となり、開会式と作品発表で母国の高校生が映し出されると教室に歓声が上がっていました。
特別講座は本校の西原義弘広報専門員が担当、5回の予定で、旭岳山開きで行われているアイヌの神事『ヌプリコロカムイノミ』の映像紹介などで締めくくります。